日本共産党渋谷区議団は、第4回定例会の幹事長会に、「新型コロナウイルス対策の抜本的強化を求める意見書(案)」、「少人数学級の早期実現を求める意見書(案)」を提案しました。
9日の幹事長会で協議した結果、「新型コロナウイルス対策の抜本的強化を求める意見書(案)」については、立憲民主渋谷とれいわ渋谷が賛成、シブヤ笑顔、須田議員、鈴木議員が文言修正の条件付きで賛成しましたが、自民、公明の反対で、また「少人数学級の早期実現を求める意見書(案)」については、立憲民主、須田議員、鈴木議員が賛成しましたが、自民、シブヤ笑顔、公明、れいわ渋谷が反対し、それぞれ全会派一致とならず、渋谷区議会として意見書をあげるに至りませんでした。
新型コロナウイルス感染症拡大によって、児童生徒間の社会的距離を確保し、子ども一人一人に寄り添える少人数学級の重要性が明らかになった。緊急事態宣言後に実施された分散登校では、全国の教育現場から「落ち着いて子どもたちに向き合える」「不登校の子どもが登校できるようになった」などと歓迎され、多くの自治体、教育関係者から少人数学級の早期実現を求める声が上がっている。
全国知事会・市長会・町村長会は、「新しい時代の学びの環境整備に向けた緊急提言」(7月2日)で、今後予想される感染症の再拡大時にあっても必要な教育活動を継続し、子どもたちの学びを保障するためには、少人数学級により児童・生徒間の十分な距離を保つことができるよう教員の確保が必要である」としている。
文部科学省は、来年度予算の概算要求で、義務教育標準法の改正も視野に少人数学級を求めており、文部科学大臣も国会で「30人学級が望ましい」と答弁している。
よって渋谷区議会は、国会及び政府に対して、早急に少人数学級を実現するよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
2020年12月 日
渋谷区議会議長
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
文部科学大臣
財務大臣
新型コロナウイルス感染症は、新規感染者が全国で連日2000人を超え、重症者も500人に迫るなど感染が急拡大しており、医療崩壊やくらしと営業への重大な影響が強く懸念されている。渋谷区内でも、感染者は累計で1500人を超え、学校、保育園、高齢者・障がい者施設、医療機関や区役所でも確認されており、区民に不安が広がっている。
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は「個人の努力だけに頼るステージは過ぎた」と表明し、日本医師会の中川俊男会長は、「万全の感染防止対策が、最強の経済対策」と指摘しているように、医療や検査体制への強力な支援、雇用や営業、くらしを守る抜本的な対策の強化が求められている。
感染拡大を防止し、社会活動を維持するためには、徹底したPCR検査の拡大で無症状・軽症の感染者を発見し、保護・療養につなげること、濃厚接触者を追跡するための保健所の体制強化、医療を守るための医療機関への損失補てんが求められている。また、苦境に立たされている中小業者と雇用を守るための持続化給付金の拡大・延長などの支援強化は待ったなしである。
よって渋谷区議会は、国会及び政府に対して、早急に医療や検査への支援、雇用と営業、くらしを守るための対策を抜本的に強化するよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
2020年12月 日
渋谷区議会議長
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
新型コロナウイルス担当大臣
財務大臣