日本共産党渋谷区議団は、10月31日、長谷部区長に対して、「2024年度渋谷区予算編成に関する要望書」を提出しました。「要望書」は、区民のみなさんからお寄せいただいた「くらし・区政アンケート2023」にお寄せいただいた願いや、党区議団として来年度予算で実現することが求められる要望を、1,026件(重点要求31項目、部局への要求731項目、地域の要求264項目)にまとめたものです。
はじめに
コロナ禍に続く物価高騰がくらしと営業を直撃しています。ところが岸田政権の物価高騰対策は、賃金の大幅引き上げや消費税減税に背を向け、子育てや教育への支援も極めて不十分です。逆に、軍事費は5年間で43兆円も投入し、来年度予算だけで7兆7千億円を計上しようとしています。日本共産党は、低賃金を押し付け、非正規ワーカーを増やして30年来の停滞をもたらした「コストカット型経済」を大本から切り替え、希望が持てる社会にするために、中小企業支援と一体に最低賃金の全国一律1500円への抜本的引き上げ、非正規ワーカーの待遇を抜本的に改善、消費税減税、年金の引き上げ、教育費負担の抜本的軽減、気候危機打開、エネルギー・食料自給率の向上の「経済再生プラン」を提案しています。
物価高騰は、区民や中小業者に深刻な打撃を与えています。日本共産党渋谷区議団の「くらし・区政アンケート2023」(中間集約)では、くらしが「苦しい」「苦しくなった」が77%と3年前より2割以上増えています。その理由は、「物価高騰」が65%と圧倒的です。いま区政に求められていることは、物価高騰から困窮している区民や区内中小業者支援を区政の中心課題とすることです。
日本共産党渋谷区議団は、2024年度の予算編成に当たり、物価高騰対策として低所得世帯や子育て世帯、若者への区独自の給付金の支給、中小業者への燃料費等の助成、区民と商店街支援のためのプレミアム商品券の支給、国民健康保険料の引き下げ、介護保険料の据置きと低所得者への負担軽減、75歳以上の低所得者の医療費窓口負担の無料化、子育て世帯や若者への家賃補助の実施、ケア労働者への賃金引上げとともに、小中学校給食費の無償化については、国、都、私立も含めて実施することを求めます。
さらに認可保育園増設、小中学校全学年の35人学級の実施と教員の増員、特別養護老人ホームと高齢者住宅を増設するよう求めます。
また、区民や関係者の声を尊重して、玉川上水旧水路緑道再整備については樹木を保存し、計画を見直すこと、学校整備については、学校統廃合は中止し、神南小学校は区独自で整備し、子どもの教育環境最優先にすべきです。
区政のあり方、税金の使い方を大企業優先から、区民のいのち、くらし、営業を最優先に転換し、貯めこんでいる1444億円の基金を活用して、だれ一人取り残さない区政にすることを求めます。
【重点要望】
- 物価高騰対策として、低所得世帯と子育て、若者世帯に対して、区独自の現金給付を行うこと。
クリーニング店や飲食店、運送業など、電気代、燃料費や原材料費の高騰の影響を大きく受ける区内中小業者に対し、区独自の支援を行うこと。政令で報酬が定められている介護事業者や障がい者施設、民間保育施設に対し、物価高騰に相当する支援を国に求めるとともに、区として行うこと。
デジタル地域通貨を使わない区民と商店に、地元の商店街などで使えるプレミアム商品券を発行すること。
- 国に対し、ただちに消費税を5%に引き下げ、インボイスは廃止するよう求めること。大企業の増えた内部留保への課税を財源にして中小企業の賃上げ支援を行うことと一体に、全国一律最低賃金1500円以上の実現を求めること。また、非正規ワーカー待遇改善法(仮称)を制定し、国際基準の働く権利を保障するよう求めること。
区の委託業者や指定管理、区発注工事の労働者の賃金を大幅に引き上げること。会計年度任用職員については、短時間職員も含め、常勤職員との均等化をはかること。
医療、介護、障がい者福祉、保育など、ケア労働を担う働き手の処遇改善を国に求めるとともに、区としても取り組むこと。
区内企業に賃金の底上げを要請すること。
区が指定管理や業務委託している保育園などの運営事業者が発注する食材等の物品の購入先については、インボイスに登録していない事業者が不利益を受けないよう委託業者に要請すること。
- 義務教育無償の原則に基づいて、小中学校給食を完全無償化すること。無償化にあたっては、特別支援学校や国立、私立小中学校に通学する子どものいる家庭に対しても、同等の支援を行うこと。就学援助の対象については、区独自で生活保護基準の1.5倍に基準額を引き上げ、PTA活動費についても給付すること。新入学学用品費の支給は、準要保護の支給額を国の生保基準と同額に増額すること。
奨学資金貸付制度については、私立高校では3年間で70万円の保護者負担があることが調査で示されていることから、募集を継続するとともに、給付型に改め、大学生も対象にすること。
国に対して、学校給食を無償にするとともに、大学などの授業料を半額にし、入学金を廃止するよう求めること。
- 高すぎる国保料を協会けんぽ並みにするため、国の負担割合を引き上げ、都にも負担金の増額を求めること。また、区としても一般会計からの繰入れを増額して保険料を引き下げること。
国に対して均等割制度の廃止を求めるとともに、区として子どもの均等割を無料にし、低所得者に対する申請減免の基準を生活保護基準の1.15倍から引き上げること。保険料の徴収にあたっては、生活を破壊する強引な取り立てはやめること。
マイナンバーカードと保険証の一体化を中止し、保険証を存続するよう国に求めること。
- 「住宅は福祉」と位置づけ、公営住宅の提供と家賃補助を住宅政策の二本柱として推進すること。区営住宅や高齢者住宅を増設するとともに、本町、笹塚の借上げ高齢者住宅は廃止せずに契約を継続して運営すること。東京都に対し、都営住宅の新規建設を再開するよう求めること。
若者、子育て世帯への家賃助成制度を復活すること。福祉型家賃補助の限度額を3万円に戻すとともに、更新料補助と定住対策家賃補助を復活させること。
- 新型コロナや新たな感染症に備え、保健所に常勤の保健師や看護師を抜本的に増やすこと。感染拡大に備えてただちにPCR検査のできる体制を整えること。
国に対し、感染した際の医療費と検査費用の全額負担、休業した際の傷病手当金を復活するよう求めること。
- 熱中症から区民の命を守るため、暑さ指数計測器(熱中症計)を区有施設などに設置するとともに、民間の幼稚園、保育園、福祉施設等への設置を支援すること。高齢者世帯にも配布するなど、普及を進めること。また、暑さ指数にもとづいて、 区として、防災行政無線放送や広報車等を活用して注意報・警報の周知を図ること。
お休み処やクールスポットなどの避難場所は、公共施設をはじめ民間の協力も得て増やすとともに、のぼり旗を立てるなど区民への周知徹底を行うこと。
クーラーを設置していない低所得世帯に対して、区として設置費の助成を行うとともに、電気代相当額を区独自に助成すること。
- ひとりひとりの子どもに寄り添い、教育効果も上がる少人数学級については、小中学校全学年での35人学級をただちに実施し、さらに30人学級をめざすよう国、都に求めるとともに、区独自に実施すること。
国や東京都に対して、教師の多忙化を解消して子どもに寄り添える教育を保障するために、教員数を抜本的に増やし、持ちコマ数を減らすよう求めること。また、小規模校にも専科の教員を配置するよう求めること。
いじめや不登校の子どもに寄り添えるよう、常勤のスクールカウンセラーを各校に配置し、スクールソーシャルワーカーを増員するとともに、日常の教育活動の中で人権教育を重視すること。
- 「新しい学校づくり」整備計画は白紙に戻し、学校統廃合を行い施設一致型小中一貫校を作る計画は中止すること。
学校は、子どもが学び育つ場であり、地域のコミュニティと文化、防災の拠点である。個々の学校施設については、建て替えありきでなく、建て替えよりも3~4割のコスト削減となる「再生建設」も含め、学校関係者、住民参加で見直すこと。
教育環境を悪化させる他の公共施設との複合化・共用を前提とする計画はやめること。PPPやPFI手法は採用せず、神南小学校については、市街地再開発事業に委ねることをやめ、区が単独で建替えること。建替え中の仮設校舎には必ずグラウンドを設置すること。
本町幼稚園の廃止を撤回し、区立幼稚園として存続すること。
予算に格差をつける特色ある学校づくりと中学校の学校選択制は、学校間に競争と格差を持ち込むものであり、やめること。
放課後の子どもの生活の場を保障するために、保育を必要とする児童に対して学童保育を実施すること。
- 東京都が都立高校入試に活用するために実施を予定している英語スピーキングテストESAT-Jは、公平性・公正性が確保できず、個人情報保護が適切でないなど、多くの問題が指摘されており、東京都教育委員会に直ちに中止を求めること。
- 渋谷図書館は、リニューアルして再開すること。地方自治法が定めているように図書館は教育機関であり、所管を教育委員会に戻すこと。図書館運営については、司書をはじめ図書館員の専門性と経験が区に蓄積されるようにするため、直営にして区の常勤職員を配置するとともに、区民の要望にこたえる選書ができるよう、運営費を増額すること。
- 保育の必要なすべての子どもに認可基準の保育を保障し、区の保育水準を引き上げるため、区立認可保育園を増設すること。また、私立園の実地検査を法令どおり年一回以上行うとともに、人件費比率を引き上げるために世田谷区が行っているように、補助金交付の要件として人件費を運営費の5割以上にすることを求めるルールを定めること。
認可保育園の2歳児以上の面積基準と4歳児以上の保育士配置基準を引き上げるよう国に求めるとともに、区としても改善すること。
認証保育所に定数未充足加算を実施し、認可外保育施設が全員有資格の保育職員を配置できるよう運営費を増額するとともに、認可園への転換を希望する施設に対する支援を行うこと。
- 特別養護老人ホームとグループホームの待機者ゼロをめざし、国有地、都有地を活用して増設すること。
幡ケ谷社教館隣の都営住宅跡地、本町1丁目警察寮跡地などに特養ホーム等を整備するための東京都との交渉をすすめるとともに、代々木2・3丁目の国有地は、高齢者施設等の用地として借地するよう国に求めること。
- 次期の介護保険制度の検討に際して、介護サービス利用料の2、3割負担の対象拡大、補足給付の縮小など、利用者負担増をはじめとした制度改悪を行わないよう、国に求めること。
第9期の介護保険料は介護給付費準備基金の活用などで据え置くとともに、区独自の減額制度については、収入基準額の引き上げと預貯金額の制限を撤廃し、拡充すること。介護保険サービス等利用者負担額助成は住民税非課税者にまで拡大するとともに、預貯金額の制限を撤廃すること。
- 利用者と介護事業者・従事者に犠牲を強いる総合事業の緩和サービスAはやめて、国基準の介護報酬にすること。区型介護サービスは、介護区分限度額による制限をやめ、外出支援の要件緩和など制度を拡充すること。
地域包括ケアの要である地域包括支援センターの体制を強化すること。また、福祉施策につながっていない高齢者を専門職が訪問し福祉サービスにつなげるための高齢者だけの世帯への訪問活動を実施すること。
- 地域包括ケアのかなめである地域包括支援センター体制強化をはかること。ヤングケアラーをはじめ、孤立した区民、困難を抱えている区民を発見し支援につなげるために、職員体制と研修を抜本的に強化すること。
- 来年度からの後期高齢者医療保険料を引き上げないよう広域連合に求めること。75歳以上の高齢者の医療費窓口負担の2割への引き上げを元に戻すよう国に求めるとともに、区として住民税非課税世帯の医療費を無料にすること。また、後期高齢者医療保険料の低所得者の軽減特例を復活するよう国に求めること。
- 公園は、区民の憩いの場として誰もが安心して利用できるよう、遊具の整備、除草、樹木剪定などを適切に行えるよう、予算を増やすとともに樹木医を配置すること。トイレについては可能な限り男女別のトイレと誰でもトイレを整備するようにし、故障は直ちに修理するとともに清掃回数を増やして清潔に管理すること。公園連絡員を増やして全公園に配置すること。
公園を、企業の営利の場に変質させる指定管理や、パークPFI手法による整備はやめること。
玉川上水旧水路緑道整備については、5年間で100億円もかけて整備することに住民合意はなく、計画は白紙に戻し、現状での維持・保存を前提にすること。
- 気候危機打開へ、2030年までの温室効果ガス排出削減目標を50~60%に引き上げるとともに石炭火力発電と原発からの撤退、再生エネルギーへの抜本的切り替えと省エネルギーをセットで進めるよう、国に求めること。
区として、2050年ゼロカーボン宣言を行い、2027年目標を大幅に引き上げ、公共施設、公共事業、区の業務でのCO2削減目標を決め具体化するとともに、区民や事業者と協働して進めるために気候危機打開のための条例を制定すること。区庁舎や区有施設を100%再エネ化すること。区内企業とのCO2削減協定の締結や省エネ投資への支援を行うこと。住民や地元企業に対して太陽光発電設備や省エネ機器材設置購入助成を継続・拡充するとともに、再生可能エネルギーによる電力利用、税金の優遇、補助金の申請など、専門的アドバイスを行う総合支援窓口を設置すること。
- ジェンダー平等、多様性と個人の尊厳を大切にするために、男女差別禁止と同一価値労働同一賃金の原則、ハラスメント禁止などを明記した法律の整備、女性差別撤廃条約選択議定書の批准、選択的夫婦別姓、LGBTQなど平等法の制定、同性婚を認める民法改正、痴漢などの性暴力の根絶などを国に求めること。
「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」の改定については、すべての区民が個人として尊重され、尊厳が確保されるように、あるがままの個人がそのまま認められる内容にすること。パートナーシップ証明については、東京都のパートナーシップ宣誓制度を利用できることを周知するとともに、区としてファミリーシップ証明制度を実施すること。痴漢ゼロをめざし、キャンペーンを実施するとともに、鉄道事業者に対して、「痴漢は犯罪」構内放送の強化、女性専用車両の拡大を求めること。
2030年までに区の幹部職員や審議会など政策決定に関わる構成を男女半々の目標を掲げ、計画的に進めること。区職員の男女間の賃金格差を解消するとともに、男性職員の育児休暇はだれでも取得できる環境を整備し、早期に取得率5割をめざすこと。
すべての差別をなくす立場で、区民と区内事業者への啓発事業を強化すること。また、LGBTQと女性に対する相談員は専門性を持つ女性相談支援員を常勤で配置し、相談事業の拡充をはかること。
リプロダクティブ・ライツ/ヘルスの視点に立って、学校などでの、子どもの年齢・発達に即した科学的「包括的性教育」を導入するとともに、生理に関する知識や理解の促進、生理用品を学校や公共施設のトイレに設置して無償で配布すること。
- 憲法上許されない先制攻撃である「反撃能力」(敵基地攻撃能力)の保有とそのための5年間で43億円の大軍拡を中止し、憲法9条を生かした、対話の力で平和を実現する外交努力を抜本的に強化するとともに、憲法9条改憲に反対し、辺野古新基地建設中止、違憲の安保法制廃止、核兵器禁止条約への署名・批准を、国に求めること。
区として、非核平和都市宣言を行い、小中学生を広島、長崎に平和大使として派遣するとともに、原爆記念日に庁舎1階と15階で原爆写真展を開催するなど、平和教育と核兵器廃絶へのとりくみを推進すること。
墜落事故を繰り返しているCV-22オスプレイの横田基地への配備撤回と区内上空を低空飛行する米軍ヘリの運航中止を米国に要請するよう国に求めること。
- 羽田空港低空飛行ルート下の本町1丁目に氷塊が落下したことで、改めて新ルートの危険性が痛感されている。渋谷区議会は、「羽田新ルートの運用停止を国に求める意見書」を提出している。区としても、渋谷区上空を低空で飛行し、騒音や落下物、墜落など、区民のいのちと環境を危険にさらす羽田空港の新飛行ルートの運用中止を国に求めること。
- 国に対して、病床削減推進法の廃止と436の公的病院の病床削減、廃止計画を撤回するよう求めること。また、医師、看護師の不足を解消する施策の実施を求めるとともに、区内の医療機関等に就職する医療人材への支援を区独自に行うこと。
広尾病院については、独立行政法人東京都立病院機構と東京都の責任で患者負担増や医療の後退をさせず、充実させること。病院の建替えは、計画段階から住民説明を行ない、ヘリの騒音対策など地域住民の要望を反映した計画にするとともに、財政負担については東京都の責任で行うよう求めること。
- 自然災害が多発する中で、地域防災計画を、いのちを守ることを最優先にした予防重視の対策にするよう、抜本的に見直すこと。
震災対策では震度7、水害では時間雨量75mmなど、災害の想定を引き上げ、被害を最小限に食い止める計画にすること。
木造住宅の耐震補強工事費助成制度を1981年から2000年に建てられた住宅にも適用するとともに、委任払いや補助額の引き上げ、既存不適格や店舗併用の住宅にも助成対象を拡大すること。分譲マンション等の耐震化をすすめるため、補助率を引き上げること。
中小事業者に対する備蓄品の購入費助成制度を都に求めるとともに、区として創設すること。
- 避難所については、一人当たりの面積を国際基準の3.5㎡に見直し、区施設のほか、民間施設も活用して収容人数を拡大すること。また、在宅避難者に対しても、必要な情報提供や食料などの支援をすること。政府の「避難所の生活環境の整備等について」の「通知」にもとづいて、適温食の提供やプライバシーの確保などが実施できるよう抜本的に見直すこと。また、路上生活者を排除しないこと。
福祉避難所については、区の責任で地域ごとに整備するとともに、高齢者、障がい者の災害時ケアプランを早急に作成するための専任職員を配置すること。耐震補強の必要な民間福祉施設に対して、区の責任で早急に耐震補強工事を行い、備蓄品の配備や情報伝達手段を確保すること。
帰宅困難者対策としての実効性に乏しいシブヤ・アロープロジェクトはやめること。
- 生活保護は、憲法25条の生存権をすべての国民に保障する最後のセーフティネットである。区民に広く周知するために、区施設などにポスターを掲示すること。保護申請をためらわせる扶養義務者照会は、直ちにやめること。
国に対し、各地の裁判で違法と判断された生活保護基準の引き下げを元に戻すとともに、高齢者加算を復活するよう求めること。
保護行政は、区民の生存権を保障する立場にたって、住宅扶助の特例基準を適用するとともに、法外援護の夏冬の見舞金の復活、入浴券の支給枚数を増やすこと。
福祉事務所は、すべての区民に最低生活を保障する行政の基本的役割を担う部署であり、本庁舎内に整備すること。
- 国に対して、障がい者が生活するために必要なサービスは原則無償にするとともに、重度障がい者が就労するために必要な支援についても自立支援給付の対象とするよう求めること。
障がい者の就労支援施設に対する報酬単価の引下げを元に戻すよう国に求めるとともに、区内すべての民間施設の運営の安定化が図れるよう助成すること。
区として、グループホーム・ケアホームを増設すること。
削減した福祉タクシー券の助成額を元に戻すこと。また、常時車椅子利用者が外出時にいつでも介護タクシーを利用できるよう契約方法を検討すること。
移動支援については、不足しているガイドヘルパーを確保するために、区独自の単価の上乗せを実施すること。
- 渋谷駅周辺整備や市街地再開発事業として、駅街区北側自由通路や道玄坂二丁目、桜丘口再開発、南口北側自由通路などに166億円もの多額の税金投入が進められてきた。東急グループをはじめ、大企業のための渋谷駅周辺再開発への税金投入はやめること。
- 人権侵害を拡大するデジタル改革関連法を廃止し、EUのように個人情報保護を義務付ける法律を制定するとともに、国民へのマイナンバーカードの押し付けをやめるよう国に求めること。マイナンバー制度については、個人情報の漏えいが拡大しており、情報漏えいを防ぐ完全なセキュリティは不可能である。預金口座や健康保険証、運転免許証などと連動させることをやめ、大企業に国民のプライバシーを提供するスマートシティ実行計画の中止を政府に求めるとともに、区として活用の拡大をしないこと。
- 産官学民連携で、公共財産やサービスを営利企業の儲けのために活用させる渋谷未来デザインへの税金投入や職員の派遣を中止すること。
グローバル拠点都市推進事業は、海外からのスタートアップ企業の誘致に重点が置かれ、区民に対する効果は不明確であり、税金投入はやめること。
- 伊豆・河津町の第二保養所には、取得からの9年間で19億円以上の巨費が投入されてきた。年間数千人の宿泊者のために、運営・維持費に1億数千万円もかけることは税金の無駄遣いである。区民からも「遠くて交通費も高く利用しにくい」と批判されており、今後、隣接地を購入して施設を拡張することはやめ、廃止すること。
二の平渋谷荘のリニューアル期間中の対策として、区民の保養のための宿泊施設利用に対し区のクーポンを発行すること。