私は日本共産党渋谷区議団を代表して、ただいま議題となりました平成26年度一般会計補正予算(第6号)に賛成の立場から討論します。
昨年12月時点の保育園待機児は355人にのぼり、そのうち上原、初台、笹塚地域に171人と約半数が集中しており、新年度の保育園入園申し込み状況も前年度より約100名増加する見込みであることから、待機児解消の緊急対策として、西原地区の区立代々木大山公園と上原地区の区立上原公園内に、それぞれ定員50人規模の区立保育室を設置するため、2億5920万円を計上したものです。
しかし、設置が予定されている場所が、区民にとっても貴重な憩いの場となっている公園であることについては、区民の理解と協力を得られるようにすることが前提となることは当然です。今回の計画を知った近隣住民からは、「上原公園は同地区では唯一の遊具のそろった公園であり、子どもたちが走り回ったり、お年寄りが散歩がてらに休憩できる住民の憩いの場です。数十年の樹齢を誇る立派な大木がたくさんあり、春には見事な桜が多くの人の目を楽しませ、夏には緑の葉が木陰を提供してくれる大変に自然豊かな空間です。このような貴重な財産を簡単に壊してしまうのは時代に逆行しています」「上原小学校の校舎、校庭を改装し合同の施設とする。周辺の空き家・土地を借り受ける。航研通りのセットバックした土地を一時借用するなど、地域の遊休施設の利活用することで解決できないでしょうか」など、上原公園を守ってほしいという切実な声が寄せられています。
特に、今回提案されている上原公園について、渋谷区は公園の約半分に保育室を建設し、現在の樹木や遊具は残し、公園機能も併存すると答弁しましたが、公園利用者と区民の意見をよく聞き、計画に盛り込むなど、住民合意で計画を練り上げるべきです。
さらに、質疑の中では、保育室の設置期間については、おおむね5年間と考えているとしながらも、待機児の状況を見て判断するとされています。公園の使用が長期にわたって制約されることもありうるとしているだけに、早急に代替公園を確保すべきです。そして、待機児解消については、ここ数年間の保育需要の増加も今後数年間は続くとされており、上原地区には緊急対応と位置付けられている区立保育室の設置も二カ所目となることからも、上原地区をはじめ早急に認可保育園の増設をはかるべきです。
保育園の待機児をなくし、安心して働きながら子育てできる環境づくりと、子どもたちが安心して遊べ、区民の誰もが憩える、快適な住環境としての公園を確保することを強く求め、賛成の討論とします。