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日本共産党渋谷区議会議員団

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議会報告
REPORT

6月12日、秋元議員がおこなった一般質問

612日、秋元議員がおこなった一般質問  

 

私は、日本共産党渋谷区議団として、区長に質問をいたします。

質問に入る前に、一言述べさせていただきます。私はこのたび、区民の皆さんの大きなご支持を受けまして、区議会議員として初当選させていただきました。格差と貧困の問題の解消、若者をはじめとした雇用の問題やブラックな働かせ方の根絶に向けて、そして、住民の命とくらしを守る、という自治体本来の役割を忘れることなく、小さなお子さんから、ご高齢の方まで安心して暮らせるまちづくり、くらし・福祉・教育最優先の区政の実現に向けて働いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、質問に入らせていただきます。

 

 . 小中学校の給食費無償化について

はじめに、小中学校の給食費の無償化についてです。

現在、格差と貧困の問題、特にこどもの貧困が増え続けていることが日本中で深刻な問題となっています。割合にして16%以上、ほぼ6人に1人です。総数にして300万人以上の子どもたちが貧困の状態にあります。渋谷区では、就学援助を受ける生徒の割合が、昨年度は小学生で22.8%、中学生で37.2%、となっていることからも明白で、貧困の連鎖から子どもを守る、区の責任が問われます。

文部科学省の調査によると、子ども一人あたりの年間にかかる費用は、学校外の活動費を含めて、公立学校の小学生が33万4134円、公立学校の中学生が47万1752円となっています。区立小学校の給食費は、5・6年生が年額4万0937円で、中学生は、年額6万1180円と学校にかかる費用の中でも、給食費は大きな支出のひとつとなっています。

憲法26条であるように、義務教育は無償が原則、となっています。また、学校給食は、国の出した食育推進基本計画で、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるようにする、としているように食育でもあります。そのことからも学校給食は、子どもたちの発育と発達にとっても欠かすことのできない、教育の重要な要素であると言えます。

全国ではすでに、北海道三笠市や兵庫県の相生市など、給食費の無償化を実施する自治体が広がっています。その中の一つに、栃木県の大田原市があり、食育の観点から踏み切っています。また、無償化実施1年後に、アンケートを行いました。その結果、9割の保護者が、給食代として使っていたお金を、朝・夕の食費や習い事などに充てた、と回答しています。また、この結果を見る限り、給食費は日々の生活の中で、本来ならば切り詰めなくてもよい費用を切り詰めたりしながら支払っていたのではないでしょうか。

区内の小学5年生と3年生の子を持つお母さんは、「上の子がやっているスイミングを下の子も真似してやってみたいと言ったので、下の子にもやらせていますが、上の子がやっているサッカーもやりたいと言い出したら、どうしようか不安です。学校にかかる負担がもう少し減れば、習い事の費用にも回せるし、文房具や上履きなども、新しいものに替えさせてあげられるんですが。」と、話しています。

このように、学校給食費の無償化は、保護者の経済的負担を軽減させる、と同時に、子育てと、未来あるこどもたちを支援し、子どもの学ぶ権利を保障するためにも、とても重要だと考えます。

なお、実現にかかる費用は、渋谷区では約2億6千万円です。

私は、区立の小中学校の給食費を無償化することを提案します。区長に所見をうかがいます。

 

二、高校生の医療費無料化について

次に、現在中学生まで実施している子ども医療費無料化を高校生まで拡大させることについてです。

高校生を持つ家庭では、授業料や、部活、交通費などの経済的負担が中学生とは比較にならないくらい重くなります。文部科学省の調査では、12年度、公立高校に通う子どもの一年間の支出が平均で38万6439円、私立では96万6816円となっています。これだけ支出が多い中で、病気や怪我の治療にかかる費用は、突発的なものです。せめて家計のことを気にせず、お医者さんに通わせたい、という親の願いは切実です。

高校生の医療費無料化を実施している自治体の数は、昨年四月の段階で、外来は201、入院は215となっており、広がってきています。

都内の北区・千代田区では、すでに条例で、経済的支援をして、いっそう安心して暮らしてもらう、として高校3年生までの医療費無料化を実現させています。千代田区の子ども支援課では、高校生の受診は小中学生の3倍近い、とコメントしています。それは、高校ならではのハードな部活動などの特性から出る結果かもしれません。私自身も、中学生の時は柔道部、高校生の時は山岳部で、山の中を走る競技登山のトレーニングなどを行うため骨折するなど怪我とは常に背中合わせでした。また、区内で高校生の子を持つ保護者からは、「子どもが空手部に入っていて、傷が絶えないが、親の負担を考えて病院にいくことを遠慮していました。これから大学にいれる費用の準備も考えなければならないので、ぜひ医療費を無料化してほしい。」との話もありました。

医療費の無料化を拡げることは、保護者の経済的な負担を減らすとともに、子どもの成長を保障することにつながると思います。渋谷区におきましては、約7千万円の医療費負担を行うことで、実現が可能です。

高校生の子どもを持つ親の切実な願いに応えて、また、子育てを支援するためにも、高校生の医療費無料化を求めます。区長に所見をうかがいます。

 

三、保育園の待機児解消について

次に、保育園の待機児解消についてです。

今年4月の段階で、認可保育園の申し込み者数が1464人と一年前よりも186人も増えています。今年4月のどこにも入れなかった子どもは、252人と昨年を大きく上回る深刻な事態となっています。

区長は、「保育園の待機児解消で、民間ビルのフロア活用や小規模保育の実施など、あらゆる保育資源の活用も視野に入れる」と、いっていますが、渋谷区のニーズ調査結果では、認可保育園への入園希望者が56%以上となっています。

認可保育園では、ゼロ歳から5歳児まで安定した保育が保障されています。保育士の処遇も保障され、安定して働き続けることで、経験ある保育士から若い保育士へと経験が蓄積され、良質な保育を継続して保障することができます。また、看護士も配置され、障がい児加算もあることから、困難をかかえた子どもも安心して預けることができます。

日本共産党区議団が毎年行っている、区政・くらしのアンケートにおいても、保護者から「安心して働きながら、子どもを預けられる保育園を増やしてほしい」、「広い園庭があり、子どもがのびのびと遊べる保育園に預けたい」、など、質の高い保育の確保を望む声が圧倒的に多くありました。保護者の願いは、認可保育園での良質な保育です。

児童福祉法第24条1項で、保護者の申し込みがあれば、区は保育を必要とする子どもを保育所で保育する保育実施義務を負うことを明記してあるように、待機児童の解消は、公的責任であり、その責任は区長にあります。

子どもの権利条約では「すべての子どもはより良い環境で育ててもらう」権利がある、という観点も踏まえて、保育園の待機児解消は、認可保育園の増設で行うべきと考えます。区長の所見をうかがいます。

日本共産党区議団は、この間、一貫して認可保育園の増設を求め、都有地、国有地の活用を求めてきました。東京都も都有地や民有地活用への助成を打ち出しています。

区として、国や都に対して、すべての遊休地を明らかにするよう強く求めるべきです。具体的には、幡ヶ谷二丁目の都営住宅跡地、代々木二・三丁目の公務員宿舎跡地などの活用を求めるべきです。区長に所見をうかがいます。

 

四、区立保育室の設置が計画されている上原公園について

続きまして、区立保育室の設置が計画されている上原公園についてです。

今年一月に行われた区議会第一回臨時会で、日本共産党区議団は、区立保育室を上原公園内に設置することについて、保育園の待機児解消は喫緊の課題だということから賛成の立場をとりました。しかしながら、その際に、子どもたちが安心して遊べ、区民の誰もが憩える快適な住環境としての公園を確保することとして、公園の代替地をただちに求めました。  

また、近隣住民からは、「周辺の空き地、空き家、土地を借り受ける、航研通りのセットバックした土地を一時借用するなど地域の遊休施設の利活用をすることで解決はできないか」、と提案もされております。

さらに、近隣住民からは、区立保育室を公園内につくるにあたり、「住民に対する説明や、情報開示が少ない、遅い」といった声も上がっていますので、住民との合意形成を大切にすべきです。

上原公園について、区長の所見をうかがいます。

 

五、代々木上原駅周辺の自転車駐輪場について

続きまして、自転車・バイクの駐輪場についてです。

代々木上原駅周辺では、自転車駐輪場がとても不足をしています。平日の午後、駅周辺の自転車置き場近くは、違法駐輪の自転車が多く散見され、駅周辺の環境を乱しています。特に、住民が駅からハチ公バスの停留所へ向かう途中で、停留所の手前で遮断されるような格好や、歩行者同士がすれ違うのに譲り合わなければならないほど通路を塞ぐ格好で、違法駐輪されている自転車にたいへん迷惑をしています。

駐輪場を管理する係員は、違法駐輪の自転車に違反の貼り紙を9時から5時までの作業時間の間、何枚も貼ります。平日多い時では、駅高架下だけで50枚以上貼ることもあるそうです。また、係員は、所定の場所から空きが出るたび、鍵のかかった違法駐輪の自転車を持ち上げて移動させるといった作業をしています。

代々木上原駅周辺では、このようなことが主に平日の午後は常態化してしまっているため、駐輪場周辺は、所定の位置にしっかりと固定されているもの、そうでないものと合わせ、違法駐輪の貼り紙のしてある自転車がかなり目立つ状態になっています。駅利用者の安全面でも、利便性を確保する面でも、歩行者、障害者、ベビーカーなど多くの方が安心してスムーズに通れるようにすることは、区と鉄道事業者の責任です。これを解決するためには、駐輪場の台数を増やすことが求められます。

区民からは、「駐輪場の料金が場所によって違い、一日で300円かかるところもあるので24時間で100円の料金の駐輪場を増やしてほしい」との声が上がっています。また、高校生の子を持つ区民からは、「収入は減る一方なので、通学のための利用は無料にしてほしい」、との声が上がっています。

区として、違法駐輪対策として近隣の民有地を借りるなどして、24時間で100円の駐輪場を増やすべきです。そして、高校生の利用料については区内全域で無料にすべきです。区長に所見をうかがいます。

 

  1. 代々木八幡駅周辺のバイク駐輪場について

最後に、代々木八幡駅周辺のバイク駐輪場についてです。

代々木八幡駅周辺には、バイク駐輪場が少なく、インターネットで検索をしても12台分の駐輪場しか出てきません。富ヶ谷一丁目13番地の遊歩道まで足を延ばしても、時間貸し駐輪場は自動二輪、原付合わせて27台分しかありません。これでは、バイクの駐輪スペースを確保するのは困難といえるのではないでしょうか。

代々木八幡駅南口、代々木公園駅八幡口の周辺の横道、裏道には違法駐輪のバイクが何台も止まっています。

平日調査したところ、富ヶ谷一丁目10番地付近だけでも少なくとも12台のバイクが違法駐輪されていました。また、周辺の住民からは、「いつもこの付近は違法に駐輪されていて、放置されたままのバイクも多くある。早くなんとかしてほしい」との声が上がっています。バイク駐輪場の確保は、早急に改善しなければならない課題です。

代々木八幡駅周辺に、民有地を借り上げるなどして、バイク駐輪場の増設を求めます。区長に所見をうかがいます。

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