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日本共産党渋谷区議会議員団

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議会報告
REPORT

2016年 第4回定例区議会 すがの茂区議団長の代表質問

私は、日本共産党渋谷区議団を代表して区長に質問します。

1 第一に憲法守り、生かすことについてです

 今年は憲法公布から70年を迎えました。70年間一度も改正されず現在に至っているのは、日本国憲法が世界でも先駆的なもので、国民に定着していることを示しています。何が先駆的かといえば国民主権と、恒久平和主義、基本的人権、議会制民主主義、地方自治という五原則に立脚し、国民生活の発展の土台となってきているのです。改めて、公布70年を機に憲法の値打ちを見つめ直し初心を生かす事が区民の平和とくらし、個人の尊厳を守っていく上で重要だと考えます。憲法公布70年を迎え今こそ憲法を尊重し擁護する義務を負う区長に伺います、憲法の基本理念と地方自治法の基本理念を区政運営の基本に明確に位置づけ住民が主人公を貫く立場に立つべきです。お答えください。

 安倍政権は明文改憲に踏み出すことを狙い憲法九条二項を削除し「国防軍」の創設をはじめ個人の尊厳を否定し国家主義の復活を企んでいることに対し憲法学者や国民から厳しい批判の声が上がっています。世界の宝である憲法9条をはじめ、個人の尊厳など立憲主義を根本から否定する憲法の明文改憲に反対すべきです。お答えください。

 11月15日、安倍政権は、安保法制の実行として、内戦状態の南スーダンPKOに派兵している自衛隊に「駆けつけ警護」などの危険な新任務を与える閣議決定をしたことは認められません。区内では、11月18日に「戦争法の廃止と立憲主義の回復を求める渋谷市民連合」主催で、自衛隊の南スーダンPKOの派兵反対の集会が開かれ、200名を超える参加者が、閣議決定に抗議しました。 

 安倍政権は、南スーダンに派遣する自衛隊員を「殺し、殺される」という危険な状況に追い込んでいるのです。派遣される青森の自衛隊員の母親は、「息子が入隊するとき、国を守り、災害の時国民を守るのだと誇らしく送り出した。しかし今は不安で夜も眠れない」と悲痛な訴えが上がっています。区長は、自衛隊員が「人を殺し、殺される」という事態を、どう認識しているのか伺います。また、安保法制の廃止と南スーダンPKOの自衛隊を撤退させることを国に求めるべきです。お答えください。

2 第2に核兵器廃絶についてです

 国連総会第1委員会は10月27日核兵器禁止条約などを交渉する国際会議を来年開くとした決議案を圧倒的多数で採択しました。このことは、被爆者をはじめ世界の平和運動が長年求めてきたことであり核兵器廃絶の世論と草の根の運動の成果だといえます。わが党は、核兵器を違法化する画期的決議として歓迎するものです。ところがこの決議案に被爆国日本が反対したことは恥ずべき行為であり、あまりにも情けない態度といわなければなりません。現在世界の核兵器は推定9か国で15,395の核を保有しているのです。核兵器と人類は共存できません。区長は前定例会で我が党の質問に「世界の都市が国境を超えて連帯し、ともに核兵器廃絶への道を切り開こうとする平和首長会議に賛同した」と答弁しています。その平和首長会議は11月の総会で、「被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」に協力、賛同することを参加者全員の一致で決めているのです。ぜひ、区長も署名に賛同され、推進していただきたいと思いますがお答えください。また、政府に対し、核兵器禁止条約の早期実現に向けた取り組みの推進を要請すべきです。見解を伺います。

3  区長の政治姿勢についてです

(1)基本構想についてです

 我が党は、区長が提案した基本構想に反対しました。私たちは、策定に当たっては多くの区民参加と意見を求めること、住民が主人公の運営を貫くこと、そして基本構想には住民が安心して住み続けられる福祉の行き届いた街づくりを中心に据えることを求めてきました。

 質問の第1に、審議委員からも「当事者参加について、」例えば、高齢者が介護保険の議論をする、子どもが自分なりに意見を持つなど、当事者が参加してはじめて計画が生きてくると思うと発言していますが、私は、区民参画の最も大切な視点だと考えます。当事者が議論し練り上げていくこと、区長は、どう区民参画を保証したのか伺います。

 第2には、なぜ、憲法と地方自治法に基づく理念を明記し、区の責任と役割を明確にしなかったのか、伺います。

 第3に、区長は、高度な国際競争力と強烈な地域性とを兼ねそなえた「成熟した都市」を目指すことを渋谷のまちづくりの基本方針に掲げていますが、その具体的なものとして、今進めている庁舎建て替えや宮下公園整備、渋谷駅周辺開発などは、区民の財産を企業に提供、また、大企業の再開発に巨額の税金を投入するなど区民不在で、区民には情報を知らせず,大企業本位の街づくりのやり方を見れば、とても、区民のための区政とは言えません。これからの渋谷区は「区民が主役」をつらぬき、区民福祉の増進を基本方針に,区民が希望持てる福祉の街づくりを進めていくべきです。区長に伺います。

(2)庁舎建て替え、宮下公園整備、外苑地区再開発の問題についてです

 庁舎建て替えでは、三井不動産などに庁舎の土地の一部を77年間貸し出し、地上39階建ての超高層マンションを建てさせる計画に続いて、宮下公園整備計画では、三井不動産が、公園用地に商業施設とホテルを建て、神宮前の2丁目の外苑地区再開発でも、三井不動産も参加する外苑ハウスの再開発などのために、区道631号線を拡幅することで、高さ制限や容積率を大幅に緩和する便宜をはかっています。まさに、福祉の向上を図る責任がある区長として、政治姿勢が問われます。区が、直接行うべき事業を民間活力と言いながら、民間資金を導入する事業手法は、区民には、情報をひた隠し、企業利益を最優先させる。こうした事業手法はやめるべきです。区長に伺います。

 まず、庁舎建て替え問題について伺います。11月15日の総務委員会で報告された、旧庁舎等解体工事について、1点目は、当初の解体費13億円から17億9496万円に増額され、このうち、想定外のアスベスト除去費用が1億4688万円含まれています。まず、解体費用が17億9千万円余になった理由について、区長に伺います。 

 また、想定外のアスベスト費用を除くと、約16億円が解体費用になり、見込みより約3億円増額になります。この3億円は、事業者が負担すると説明しています。ところが、権利金211億円に含むかどうかは、不明です、もし、権利金に含まれるとすれば、これまでの建築費193億円を減らすことで、庁舎と公会堂の建物の質を落とすことになる重大な問題です。事業者負担分の3億円は権利金に含むのかどうか明確にすべきです。お答えください。このような問題がおきているのです。改めて、区民参加で検討すべきです。

 次に、宮下公園整備では、三井不動産に33年間貸し出す見返りに、1万6千平方メートルに及ぶ巨大商業施設と17階建てのホテルを建てさせ、テナント料やホテルで大儲けをさせる計画となっています。先日、都市計画変更のため、住民説明会が開かれました。区民からは、「公園の全体像が、一切示されていないのはおかしい」、「なぜ、もっと広く企画案を募集しないのか、本当に、よい公園を作ろうとするなら、広く、意見を聞き、議論すべき」、「防災公園と言いながら3階の屋上に公園を造ることは、おかしい、避難所に行くのに、エレベーターを使うのか」など、厳しい意見が出されました。そもそも、区が宮下公園の整備をするためにとった手法は都市公園法の立体公園制度ですが、これは、都市公園を増やすことを目的にしているのです。今ある公園をつぶし、巨大商業施設やホテルを建てさせ、利益目的に活用することは許されません。計画は、白紙に戻して、区民の憩いの場であり、防災空間である宮下公園の整備計画は、広く区民が参加できる検討会を設置して、練り上げるべきです。区長に伺います。

 次に、外苑地区再開発は、なぜか、神宮前2丁目の中で、外苑ハウスだけが含まれています。隣接する地域は、低層の住宅が多い地域です。しかも、道路幅は、4・5メートルもありません。しかし、外苑ハウスの建て替え計画では、区道を拡幅して、現在の7階建て196戸から地上22階、高さ80m、410戸の高層マンションに生まれ変わります。また、都市計画変更案の説明会は、地権者のみで行われています、周辺住民を無視しているのです。近隣住民にとって、目の前に高さ80メートルの巨大な建物が建つことを知らせないで、地区計画が進められていることも問題です。しかも、都営霞ヶ丘アパートの住民を追い出して、そこに、12メートルの区道拡幅を行い、三井不動産などが計画する高層建物が建設できるよう便宜を図っているのです。

 外苑地区の自然と緑、街並みを守ってきた風致地区を壊し、大型開発を促進させる外苑地区の地区計画はやめるべきです。区長に見解を伺います。

 また、今年5月の住民説明会で、日本体育協会とJOCが突然、外苑地区に移転し、新築する計画に変更されたことについて、東京都は、現在の体育協会・JOCの土地は、代々木公園優先整備地域に指定されるためだと説明しています。区長は、地元の区として、都からこうした事情について聞いているのか伺います。 

(3) 区民の暮らし、福祉を第一にした予算に転換することについてです

 今区政に問われていることは、区民生活の苦難を取り除くことです。安倍政権のアベノミクスは、「世界で1番企業が活躍しやすい国」を目指すという掛け声の下、大企業応援の経済政策を推し進めました。その結果、大株主など富裕層は、大幅に富を増やし、一方で労働者の実質賃金は減り、家計消費はマイナスとなっているのです。

 区民のくらしも、生活保護世帯は2909世帯3280人、国保料の滞納世帯が3人に一人,就学援助の認定率は中学では35%のぼっており、ますます深刻な事態です。党区議団が今年も行った区政アンケートではくらしが苦しいが66・1%と答えているのです。

 区民からは、「高齢になるにつれ、医療費が年々高額になり、医者に行くのを我慢している」、「これ以上負担できない、保険料を少なくしてほしい。」など、暮らしの深刻な実態の声が寄せられています。

 政府の悪政から区民の暮らしを守るのが区の役割です。政府に追随し、区民の暮らしを苦しめる効率化の名によるコスト削減はやめ、区民暮らし応援の税金の使い方に切り替え、格差と貧困対策に取り組むべきです。お答えください。

 さらに、区民の暮らしと福祉を守る責任がある自治体が福祉施策を切り下げたり、廃止したり、区民負担増もたらすことは自治体の役割を放棄するものです。今年度予算では障害者の福祉タクシー券の削減、生活保護者の冬の見舞金の廃止、昨年度では高齢者への寝具乾燥サービス事業を無料から有料にし、対象者も介護認定者に限定したため登録者の4人に1人が対象から外され、利用件数も4割減らされました。その他にも、特定疾病患者の福祉手当の廃止や介護サービスの区独自サービスの訪問入浴介護は要支援者を外したため約2割の98人がサービスを受けられなくなったのです。いずれの事業も障害者、高齢者などの生活を支える大切な事業です。寝具乾燥サービスの無料化を継続する予算は、わずか37万円です。大型開発に巨額の税金投入をやめ、貯め込んだ736億円の積立金を活用して、障害者や高齢者の生活に欠かせない削減した事業を元に戻すとともに、福祉事業の拡充を図るべきです。お答えください。

4 介護、医療、福祉の制度改悪に反対し、“福祉の心“を区政に生かすことについてです

(1)社会保障制度の改悪についてです

 政府が狙う社会保障制度の改革は、これまでの社会保障・税一体改革から「経済・財政一体改革」に変え経済成長を主眼に社会保障の産業化、これからは「公的サービスの産業化につくりかえようとしています。その具体化として、11月17日、財政制度審議会は来年度の予算編成では社会保障費の自然増を5000億円に抑え、国民負担の大幅増を求めました。その内容は、介護では、軽度者の利用者負担の割合を引き上げる。要介護1・2の生活援助を保険給付から外す、また、後期高齢者の保険料特例軽減を廃止するなど、「自助」の名で介護・医療を抑制していくことは認められません。この間、介護報酬の2・27%引き下げ、利用料の一部2割負担増、生活保護費削減、年金支給額の引き下げ、などが強行されたのです。区民は「利用料の負担が重くなり、必要な介護サービスが受けられなくなった」と悲鳴を上げているのです。介護保険制度の制度設計をした厚労省の元局長は「国民から保険料を取り必要なサービスを提供しないのは、「国家的詐欺」と厳しく批判しています。社会保障制度がこれほどまでに壊されていることに対しての区長の認識を伺います。

 私は、渋谷の福祉が区民の願いに応えて行く為には、憲法25条の精神、「福祉の心」を生かした福祉施策を進めていくことからも社会保障制度の切り下げに立ち向かうことを求めます。区長に伺います。

(2)介護保険制度の改善について5点伺います

[1]  第一に総合事業についてです

 要支援者への訪問介護、通所介護が本当に必要なサービスが受けられるようになっているかがいま問われています。私は、事業導入前の本会議で現行サ-ビスと介護報酬の単価を守ることを指摘しました。ところが、「緩和サービス」として、訪問介護では12時間の研修を受けた無資格者のヘルパーを従事させることを認め。介護報酬は国基準の8割に引き下げ、通所介護では、「2時間以上」短時間のサービスの報酬は国基準の7割に引き下げているのです。区内の事業者からは、「緩和サービス」について、「一定の研修を受けた人にやらせる考えはない」、「報酬が低いのでやりません」、「実施していない港区にヘルパーの多くが仕事を求めて移っている」など厳しい声があがっているのです。また、区が主催した研修会に参加した人はわずか5人ときいています。結局、人材確保の面でも見通しがなく有資格者の報酬引き下げになっているのが実態です。さらに、利用者からは「これまでの事業者を利用できなくなった」と不安の声が寄せられています。このように、「緩和サービス」が利用者にも、事業者にも矛盾を広げているのです。この事業の破たんが明らかです。そもそも、訪問介護は在宅介護の要であり、高齢者の尊厳を守り、介護予防と自立促進を図る介護サービスです。「緩和サービス」はやめるべきです。区長に伺います。 

[2]  第2に地域包括ケアについてです

 福祉の街づくりを進めていくうえでも、地域包括ケアを区の責任で住民本位に構築していくことが重要です。政府が考える地域包括ケアの狙いは、介護給付費や医療費を抑制するために、病院や介護施設から高齢者を追い出し、安上がりの受け皿を作ることにあります。  

 本来の役割は、個人の尊厳を守り、誰もがいつまでも安心して住み続けられるまちづくりを進める、医療、介護、福祉、地域住民団体などのネットワークづくりを区をあげて取り組むことです。この点で、福祉保健委員会が視察した大牟田市では、「誰もが安心して住み続けられる地域を目指して、ノーマライゼーションの視点、個人の尊厳、人生の継続性」を基本理念に掲げて、市が責任をもって福祉のまちづくりを進めていると聞いています。推進のカギは、小規模多機能ホームを人口4800人に1か所で市内25か所、地域交流拠点は、人口2600人に1か所 で45か所を設置し、より身近なところに拠点を置き、医療、介護、住民のネットワークを支援する手厚い体制を構築していることです。 

 当区では、11の地域包括支援センターを4つの日常生活圏域に分けて拠点にして、認知症地域支援推進委員を各1人、配置した体制です。これでは広すぎます、11か所の地域包括支援センターを全て拠点とし、認知症地域支援推進委員など専門職の配置を強化していくべきです。区長に伺います。

 また、地域包括ケア推進担当の専管部署を設置すべきです。お答えください。

 さらに、ころばん体操や食事会などを実施している団体に対し、商店街の空き店舗など居場所を確保し、区が提供すべきです。お答えください。

[3]  第3に特養ホーム等の増設についてです

 区長は、我が党の増設計画の提案に対し、「今後はそれぞれのニーズを把握しながら、国有地、都有地等の適切な土地の活用や、区施設の再整備など検討したい」と答弁しています。しかし、待機者の置かれている実態は深刻です。特養ホームに入れず家族介護の負担が限界を超えています。認知症で要介護3の母親を介護するために、娘夫婦は、所沢から毎日交代して渋谷まで通ってきている例や、息子は仕事の関係で一日親の介護ができないためにディサービス事業者の保険外宿泊を利用しているためその負担は月額10万円に上るなど、胸が痛む話ばかりです。区民は、一刻も早く区が増設することを求めているのです。待機者は586人にのぼり、依然として、待機者が減っていないのは、待機者解消の目標計画を策定してこなかったからです。特養の待機者解消も保育園と同様に喫緊の課題です。

 そこで提案しますが、地域包括ケアの構築の中に、地域型特養ホーム、小規模多機能型居宅介護施設などを11か所の地域包括支援センターごとに位置付け、増設計画を策定すべきです。区長に伺います。

 また、代々木2・3丁目の公務員宿舎跡地の取得の見通しとケアコミュニティ原宿の丘に特養ホームの設置が無理な理由について区長に伺います。

[4]  第4に保険料と利用料の軽減についてです

 区政アンケートでは介護保険料など負担が重いと回答した人は、なんと86%に上っています。昨年8月から利用料について所得160万円以上の人が2倍の2割負担になり、区内では2151人、全体の25・37%が影響を受けています。政府は、今後すべて2割負担にする改悪案を考えています、もしそれが実施されれば8478人に影響が及びます、本来負担は収入に応じた応能負担が原則です。特に、非課税世帯に負担を求めることは生存権の侵害です。

 区の独自制度である保険料、利用料の負担軽減対策の対象要件である預貯金制限は、撤廃し全ての非課税世帯を対象にすべきです。区長に伺います。

[5]  第5に介護職員の処遇改善についてです

 介護・保育の福祉職員の賃金は、一般労働者より約15万円も低いのが実態です。区は、保育士の処遇改善として、借り上げ家賃助成を実施したことは評価します、借上げ家賃制度を介護士の処遇改善として実施すべきです。また、賃金を引き上げるための対策を講じるべきです。区長に伺います。

5 国民健康保険制度についてです

 国保料の引き下げについてです。区民の暮らしは先に述べたように貧困の広がりで、深刻さが増しており、国民健康保険が、本来の社会保障としての役割を果たすことが緊急課題です。

 渋谷区の保険料は、12年連続値上げされ、4人家族で年収400万円の年間の保険料は39万1704円になり、限界を超えるものです。区民アンケートでは、「保険料が手取り給料の20%の支払いは厳しい」との切実な声が寄せられています。このような暮らしを破壊する高い保険料になる根本原因は、国の定率国庫負担を引き下げたことです。現在の国の負担は、保険給付費の50%なのです。1984年までは、総医療費の45%、保険給付費にすると60%になるのです。高い保険料を引き下げるためにも国に対して、国庫負担を元に戻すよう求めるとともに、来年度の国保料を引き下げるべきです。お答えください。

 また、保険料の申請による減免制度を区民にわかりやすく、生活保護基準の1・15倍以下の収入額を明記した文書を配布するとともに、医療機関の受付窓口になどに張るポスターの作製やホームぺージでも知らせるべきです。お答えください。

6  がん検診の改善と不妊治療の助成についてです

(1)がん検診について伺います

 第1に区民の身近な医療機関で全てのがん検診が受けられるよう提案します。区長は「検診の精度管理」を理由に実施しません。しかし、乳がんと子宮がん検診は医療機関で実施しているのです。区民や医療機関から胃がん検診などを、身近な医療機関で実施しないのは納得できないとの声が寄せられているのです。まず、なぜ全てのがん検診が医療機関でできないのか、「精度管理」の何が問題なのか区長に伺います。 

 がんによる死因は依然トップあり、昨年度がんで454人の方がなくなっています。また、当区のがん検診受診率は15%前後であり全てのがん検診を医療機関で実施している港区の約半分という状況です。早期発見、早期治療はがん予防の鉄則です。早期にすべてのがん検診を医療機関で実施し、日曜日も受けられるようにすべきです。お答えください。

 さらに、精密検査が必要となった人に対し、再検診の無料化を実施すべきです。お答えください。

(2)第二に不妊治療について伺います

 最近不妊治療を行っている方から相談があり「治療費の負担が大変なので区として助成してほしい」との要望でした。この方は東京の特定不妊治療費助成制度を利用しています。しかし、それでも数十万円の自己負担になり、今後、治療を継続するのが困難とのことです。 

 都の制度では、助成金額の上限は25万円が一番高く、通算6回までです。相談者の場合、治療を継続すると全額自己負担になります。港区では、年間30万円を限度に何回でも申請が可能な制度を実施しています。当区では、5年前まで1回の治療に10万円、年間2回まで不妊治療の助成を実施していました。不妊で悩んでいる区民に対し区としても支援していくために区独自の不妊治療助成制度を復活すべきです。お答えください。 

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