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日本共産党渋谷区議会議員団

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議会報告
REPORT

議会第一回定例会2日目の本会議で、トマ孝二副幹事長が日本共産党渋谷区議団として、一般質問を行いました。質問の概要は、以下の通りです。

 議会第一回定例会2日目の本会議で、トマ孝二副幹事長が日本共産党渋谷区議団として、一般質問を行いました。質問の概要は、以下の通りです。


●第1回定例会 一般質問

トマ孝二

 私は日本共産党渋谷区議団として、区長、教育長に質問します。

 最初に、子育て支援について、子どもの権利条例について質問します。いま虐待やいじめ、貧困などがかつてなく深刻になっています。子どもの権利条約は、「児童が、社会において個人として生活するために十分な準備が整えられ、平和・尊厳・寛容・自由・平等および連帯の精神に従って育てられるべき」として、第十二条では、子どもの意見表明権を定め、第二十四条は「到達可能な最高水準の健康を享受すること」「病気の治療及び健康の回復のための権利を認める」などを規定し、政府、自治体に実施を求めています。現在、四十一の自治体が条例を制定し、江戸川区でも間もなく制定します。本区でも制定すべきです。区長の見解を伺います。

 次代を担う子どもたちが貧困に苦しんでいる状況は、日本社会にとってもゆるがせにできません。当区でも就学援助を受けている子どもは、三人から四人に一人です。沖縄県や大阪府、愛知県、北海道などでは子どもの貧困実態調査を行い、沖縄県では、貧困対策部局を設置し、実態に即した施策をすすめています。区内の子どもたちの貧困実態を把握するための調査を行うこと、そして貧困率改善の目標と期限を定め、推進すべきです。区長の見解をうかがいます。

 次に学校給食の無償化についてです。
 貧困と格差が広がる中で子育て世帯の生活はきびしくなっています。私たちの「区政アンケート」では、子育て支援策として「学校給食の無償化」をいちばんに求めています。学校給食は、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣が身につくよう、食育としておこなわれています。渋谷区の給食費は、最も高い中学生では六万千四百七十六円で大きな負担となっています。憲法二十六条の教育の無償化にもとづき、現在、小中学校の給食無償化を実施している自治体は、全国で完全実施が八十八、一部実施が百十四自治体に広がっています。私たちの試算では、約三億七千六百万円で実施できます。当区も実施すべきです。区長の見解をうかがいます。

 次に、子ども医療費の拡大についてです。
 高校生の場合、部活などでケガをすることが多く、また医療費は子育て世帯に重く、虫歯になっても治療にいけないという深刻な事例もあります。子どもの医療費無料化を高校生まで実施しているのは都内では千代田区、北区、新島村で、全国三百七十八自治体に広がっています。高校生までの無料化をただちに実施すべきです。区長の見解をうかがいます。

 次に、就学援助の拡大についてです。
 政府が示している要保護の新入学学用品費の基準額は、小学生六万四千三百円、中学生八万千円となっています。しかし当区の準要保護の基準額はそれよりも低く、小学生で四万七千三百八十円、中学生で五万四千七十円となっています。渋谷区では標準服と体操着だけで五万円もかかり大変だ、と保護者は嘆いています。政府は要保護世帯と同じ支給額にするとともに、基準額を六歳児とし、就学前に支給するよう求めており、早急に改善すべきです。さらに対象を生活保護基準額の一・五倍まで広げるべきです。合わせて教育長の見解をうかがいます。

 次に保育園待機児解消についてです。
 昨年、認可園に入れなかった子どもは六百二人、そのうちゼロ、一、二歳児が五百五十六人。新年度三園が開園されますが、ゼロから二歳児の定数増は百十八人です。区長は「来年四月には待機児ゼロとなる」と発言しましたが、待機児の圧倒的多数はゼロ、一、二歳児であり、新年度に予定している五園では、認可園の待機児はゼロになりません。渋谷区の調査で保護者が一番多く望んでいるのは、施設が整い、子どもが五歳まで預けられる認可園です。また、区立保育園では、経験豊かな保育士がいて安定的に子どもが育てられています。保護者の願いにこたえ、区立を中心に認可保育園を整備して待機児ゼロにすべきです。幡ヶ谷二丁目の都営住宅跡地や本町一丁目の警察官舎跡地を取得し、保育園を整備していくべきです。区長の見解をうかがいます。

 次に保育士の処遇改善についてです。
 民間で働く保育士の処遇改善は、渋谷区の保育水準にかかわる重大問題です。現在、民間の保育士は全産業平均とくらべ、月額で十万円も低くなっています。当区でも二年前から宿舎借上げ補助を月額十万円支給していますが、区内在住者だけに限定されています。保育現場では、すべての保育従事者に実施してほしいという声が強く上がっています。区外を含め、すべて保育従事者を対象にすべきです。また、世田谷区のように賃金引き上げの補助も導入すべきです。区長の見解をうかがいます。

 次に、放課後クラブについてです。
 笹塚小学校の放課後クラブには保育が必要な二百三十人のB会員が登録されており、毎日二つのクラブ室を百人もの子どもが利用しています。連日、子どもがあふれ、雨の日は、狭い教室に閉じこもっていなければなりません。また、静養室がないために、体調を崩した子は、クラブ室の隅で休むという状況です。保育の質を確保するためには、安定した指導員の配置が欠かせません。笹塚小学校では常勤職員は三人だけで、アルバイトは最低賃金並みの時給千三十円です。賃金を引き上げるとともに正規職員にするべきです。また、静養室を設置するとともに、おやつは無料にすべきです。

 新年度放課後クラブにスポーツ教室などを有料で開くための予算が計上されましたが、無償であるべき教育の場に差別を持ち込むことになります。誰もが参加できるよう無料にすべきです。合わせて教育長の見解をうかがいます。

 次に、教員の多忙化解消についてです。
 昨年秋に区内全教職員の勤務時間の調査がおこなわれました。過労死ラインを超える週15時間以上の時間外勤務していた教員は幼稚園で52・9%、小学校で38・6%、中学校で33・8%と深刻な事態です。国は、変型労働時間制を制定し、本区でも本定例会に幼稚園教育職員について導入しようとしています。しかしこの制度は、恒常的に残業がないことが前提であり、本区で導入する条件はありません。しかも教員の長時間労働の解決にはならず逆に助長するもので、断じて認められるものではありません。教育長の見解を伺います。

 教員の多忙化・長時間労働を解消するためには教員が持たされている授業時間を減らし教員を増員するよう国と都に要求するとともに、区としても教員の増員をはかるべきです。教育長の見解をうかがいます。

 続いて、少人数学級についてです。
 文部科学省は、二〇一八年度までに小中学校の全学年を三十五人学級にすると発表し、実行し始めましたが、安倍政権が中断したため、現在は小学校一・二年生と中学一年生が三十五人学級で、全国で実施していないのは東京都だけです。区内の保護者から「四〇人学級では子どもたちがさわがしく、落ち着いて勉強できない」などの声が強く出されています。教育長は、国や東京都に対し、三十五人学級を実施するよう求めるとともに、区としても実施すべきです。教育長の見解をうかがいます。

 次に、学校図書館専門員についてです。
 二〇一四年の学校図書館法の改定にもとづき、当区では「学校図書館専門員」が配置され、子どもに読書の喜びを広げ、教師と連携した調べ学習などその専門知識を生かした授業支援がおこなわれています。教育長は「学校図書館専門員」の役割を、どう認識しているのか見解をうかがいます。

 教育委員会は、新年度から十三人の学校図書館専門員を全員解雇し、民間委託にすることを打ち出しました。子どもの人格の完成と豊かな成長に責任を持つべき学校教育の場で、学校図書館専門員を一方的に解雇することは子どもの教育にとっても悪影響を与えます。直ちに撤回し、雇用を継続すべきです。そして全校に司書を配置し、正規職員として雇用すべきです。区長の見解をうかがいます。

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