コロナ禍から続く急激な物価高騰によって、国民のくらしや中小業者の営業は、大きな影響を受けている。8月の消費者物価指数は3.1%上昇し、10月も4,600品目以上の食品や電気、ガス代も値上げされている。8月の実質賃金は2.5%減で17カ月連続のマイナスなのに、今年10月からの改定で最低賃金は全国平均で43円引き上げの1,004円、東京では1,113円であり、とうてい物価高騰に追いつくものではない。
経済協力開発機構(OECD)によると、2020年12月から23年5月の日本の最低賃金の伸び率は名目6・5%に対して、OECD平均29・0%と4分の1以下である。ヨーロッパでは、1年のうちに複数回、最低賃金の改定をおこない、ドイツ1,923円、イギリス1,875円、フランス1,785円に引き上げている。岸田首相も「2030年代半ばに、最低賃金額が全国加重平均で1500円」をめざすと述べたが、早急に引き上げることが求められる。今年の地方最低賃金審議会では、賃上げのための中小企業支援を求める意見が昨年以上に出されている。中小企業への支援と一体に、最低賃金を引き上げることは、物価高騰から国民のくらしを守るための喫緊の課題である。
また、最低賃金の大幅引き上げは、物価高騰からくらしを守るだけでなく、国内市場を活性化し、経済の好循環をつくりだすことになる。
よって渋谷区議会は、政府に対して、最低賃金の再改定を中央最低賃金審議会に諮問し、大幅かつ早急に最低賃金を引き上げるよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
2023年10月 日
渋谷区議会議長
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 あて
厚生労働大臣
●須田議員の質問への回答
ドイツ、イギリス、フランスの最賃額の為替レートについて
・この間の平均的な為替レートで算定
1ユーロ・155円 1ポンド・180円
・最賃額
ドイツ 12.41ユーロ(2024年1月~)
イギリス 10.42ポンド
フランス 11.52ユーロ